おしっこトラブルに注意だニャー

はじめまして、獣医の古藤和葉（ことう　かずよ）です
今日は初雪も降り寒いですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか？

冬の猫ちゃんに多い下部尿路疾患について少しお話したいと思います。
尿中の結石成分などにより血尿・頻尿や尿路の閉塞などを起こします。



みゃあ君は尿石症のため、ずいぶん前から同居の猫ちゃんたち全員みんなでストラバイト用の食事を食べていました。

元気・食欲がなく、吐くとのことで来院されましたが、尿道に別のタイプの結石がつまっていました。おしっこが出ない状態が数日続いているものと思われ、急性腎不全による神経症状もみられる危険な状態でした。
幸い、飼い主様が気づいてつれてきてくれたので、治療は間に合い大事には至りませんでした。しかし、繰り返す尿路のトラブルと膀胱内の結石のため今回は会陰尿路造瘻術という手術になりました。



退院前のみゃあ君です。入院中はとてもいい子で、スタッフの癒しでした
夜、様子を見に行くとゴロゴロってすりよってきてくれて…（笑）

尿石症は、軽度の場合は飲み薬と適切な処方食、生活指導で治療できることがほとんどですが、中には体質的に処方食を食べていても別のタイプの結石ができる子がいます。この場合、処方食を食べていても知らず知らずのうちにまた結石ができていることもあります
また、尿石症の猫ちゃんは将来的に腎機能不全を起こしやすいですので、そういった意味でも尿石症の猫ちゃんは定期検診をお勧めしています。

将来にわたりニコニコと飼主さんと一緒にいられるのが、私達の願いです
病気になるのは残念なことですが、飼主さまとみゃあ君のお手伝いを今後ともできたらと思っております。